リップルは、「スマートコントラクト」を正式に発表しました。
https://ripple.com/blog/smart-oracles-building-business-logic-with-smart-contracts/
「スマートコントラクト」は、原理的にはコンピューターが理解できる契約、ビジネスロジック、その他のルールをほぼコスト0で、リップルネットワークに乗せることを可能にします。これによって、取引の中に、さまざまなプログラムを埋め込むことを可能にし、取引を資産・金融・ビジネスロジック・その他のルール等に拡張します。これからのリップルは仮想通貨的な使い方だけではありません。
例えば、AさんからBさんへの所有権の移動を、ネットワーク参加者全員が疑いなく検証できる形で取引を実現する仕組みを作れます。
所有権の確実な取引ができれば、長い間、音楽、映画業界を悩ませていた不正コピー問題が解決できる可能性があります。
また、株券や、有価証券の所有権の確実な移動ができるようになれば、別の仕組み作りは必要ですが、証券会社、証券市場を通さずに全世界の人々が直接これらのやり取りができるようになるかもしれません。
さらに自動車や電気製品等の耐久消費財や不動産などの所有権移転、賃借権をリップルのネットワークにのせることも可能になるかもしれません。自動車や電気製品なら所有権や賃借権の移動が終わらないとスマホと連動して使えないようにしたり、不動産ならスマホをかざさないと鍵が開かないようにしたり・・・これらも新たな仕組み作りは必要ですが、技術的には可能になってくるでしょう。
ペイパル、グーグル、イーベイのようなWebベースのサービスや他のインターネットプロトコルと相互作用することができる異種システム間のブリッジを作成したり、エスクロー、サブスクリプション、条件付きの支払い、デリバティブ取引、投票等に使用したり、いろいろな用途への応用も考えられます。
様々な権利の確実な取引をコスト0でネットの上に実現することは今までできませんでした。しかし、今後はこの「スマートコントラクト」を使用することによって実現できる可能性が出てきます。このような権利にかかわるものは、実生活上に無限にあります。
ビジネスロジック、その他のルールにも拡張すれば、そのインパクトは想像を絶するものがあります。インターネットの次の章への扉を開ける非常に可能性のある技術です。
他の仮想通貨にも「スマートコントラクト」の構想はありますが、多くの障害を持っているようであまり進んでいないようです。
リップルによって送金革命を超えた、社会革命が始まろうとしています。
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